トップページ > コラム一覧 > 築年数が古い家をできるだけ高く売る方法とは?

不動産コラム/ COLUUMS

築年数が古い家をできるだけ高く売る方法とは?

公開日: 2023年2月28日  更新日: 2023年4月22日

   

はじめに

築年数の古い家を売ろうとしたとき「本当に売れるだろうか・・・?」と不安になるかもしれません。
しかし、売る前から不安に思う必要はありません。この記事を読めばどうすればいいか行動の指針が得られるはずです。
今回は、必ず売る方法とせっかく売るのですから1円でも高く売るための方法をお教えします。

高く売るために4つの大切なこと

1. 売却のための行動を早く起こす

古い家をできるだけ高く売るために必要なのは早く行動を起こすことです。
特に自分が住んでいる場所から遠い、親の家などを相続した場合などにはつい面倒になって、先延ばしにしたくなってしまうものです。

何もしなければ前には進みませんし、先延ばしにするとどんどん不利になります。
その理由は以下のとおりです。

●固定資産税は毎年発生す
家を所有している限り、固定資産税を毎年払う必要があります。
固定資産税はそれほど高くないかもしれません。しかし、長年払い続けることで「これまで100万円以上も払ってしまった、もっと早く売ればよかった」と後悔することもあります。

●建物価値は下落する
建物の価値はどんどん下がっていきます。建物の価値を試算する一つの方法として「法定耐用年数」があります。これは、税法上の資産価値のことで、木造住宅では22年、鉄筋コンクリート造は47年です。
木造住宅では新築のときは100%の価値がありますが、毎年減少していき22年経過するとほぼゼロになるということを示しています。つまり早く売るほど高く売れやすいということです。

また、法定耐用年数内の家に対しては比較的住宅ローンが組みやすいです。つまりその中古住宅を買う側からすれば「買いやすい」、つまり「売りやすい」ということです。

ただし、一つお伝えしたいのは、法定耐用年数は実際の住宅の寿命とは異なります。
築22年を超える木造住宅でも住めないわけではありせんし、売れないわけではありません。きちんとメンテナンスをしていれば、もっと古い住宅でも売れます。

2. 残置物を取り除く

早く売却するために必ず行いたいことがあります。
家や倉庫の中、庭にある家具や家電、その他衣類やゴミなど(残置物)を片付けておくこと。家の内外に残置物が一切ない状態にする必要があるのです。
これらを廃棄するには費用や時間を要することになります。買う側からすれば「残置物の処理をしないといけないな」となるとおっくうになってしまいます。
残置物を処分するのは自分でやってもいいですが、手に負えない場合は、複数の廃棄物処理業者に同じ条件で見積もりをとって比較検討しましょう。

3. 譲渡所得税を減らすことが非常に重要

不動産を売却して利益が出たら、「譲渡所得税」を払う場合があることを知っておきたいものです。

家を購入したときより売却したときのほうが高ければ、家を売って利益がでます。この利益に対して税を払う必要があります。
家を売ったことに対する儲けを譲渡所得といいますが、譲渡所得は以下の計算式で求められます。
せっかく高く売れても税金を多く取られたら残念ですよね。

●譲渡所得の計算式
譲渡所得 = 譲渡価格 - (取得費 + 譲渡費用)

譲渡価格とは、売却で得た金額です。

取得費には、土地や建物の購入代金、仲介手数料、購入したときに支払った印紙代や不動産取得税、司法書士への報酬などが含まれます。
譲渡費用には、家を売るためにかかった仲介手数料や印紙代、司法書士への報酬、建物解体費用、確定測量のための費用などが含まれます。これらを譲渡価格から差し引きます。

これらを引いてもなお、利益が出たときには原則として税金を払う必要があるのです。

「取得費」とは、その家を買ったときの金額を指します。
これを証明するためには家を購入した金額が明記されている「購入時の売買契約書」が必要となるのです。
しかし、祖父の代からの土地などでは売買契約書がなく、売買価格がわからないかもしれません。
この場合、売却して得た金額の5%を「取得費」とする方法があります。たとえば、土地と建物を3,000万円で売ったとき、取得費は150万円となります。
しかし、本当は2000万円で購入していたかもしれません。
本来ならば、課税対象となる譲渡所得は1000万円なのですが、取得費がわからなければ最悪、2850万円が譲渡所得となってしまうのです。

このように取得費が不明な場合は「市街地価格指数」といった指標を使って算出することもあります。
「市街地価格指数」とは、市街地の宅地価格の推移を表すことを目的に、毎年3月末と9月末の年2回、一般財団法人 日本不動産研究所(東京都港区)の不動産鑑定士が価格調査を行い、公表しているものです。

●最新第163回 市街地価格指数(2022年9月末)
https://www.reinet.or.jp/?p=30016

市街地価格指数を使う場合は以下の式が用いられます。

●土地の取得費≒土地の譲渡価格×(購入時の市街地価格指数÷売却時の市街地価格指数)

けれども、この「市街地価格指数」はどんな場合でも用いることができるわけではありません。行政庁が争訟手続を経て行う決定「裁決」(*)によって認められたものです。法令ではありません。
https://www.kfs.go.jp/service/JP/60/19/index.html
そして、場合によっては、この「市街地価格指数」を用いることが認められない場合もあります。売却予定の土地をもっていて取得費がわからない場合、早めに不動産に詳しい税理士に相談してみましょう。

4. 高く売ってくれる不動産会社を選ぶ

「売る!」と決断したら最も大切なのは、どの不動産会社に任せるかです。
高く売るための戦略を考えたり、実施したりするのは不動産会社の役目です。

古い家を数多く売却している実績やノウハウをもった不動産会社を選ぶのが最大のポイントになります。不動産会社選びこそが、「古い家をスムーズに売れるかどうか」を決めるといえるでしょう。
不動産会社選びは最重要ポイントなのですが、その選び方についてまとめてみました。

地元に密着した不動産会社を選ぶ
全国展開している大手不動産会社は、会社が大きいため実績は多いのですが、転勤や転職も多く、担当者が地元の様々な情報を持っているとは限りません。
地元密着の不動産会社は、地域住民や、商工業者のコミュニティなど様々な情報網を持っています。また、その地域ではこうすれば物件を高く売りやすいといったノウハウがあるのです。
そのため、古い家を売るなら地元密着の業者をお勧めしたいのです。

宅建業免許番号を見る
宅建業免許番号について当社の例をとって説明しましょう。

  埼玉県知事(5)第19817号

この()の中の5という数字に注目です。この5という数字は免許の更新回数です。不動産業を始めたときは1から始まり5年に1度数字が上がります。つまり5ということは20年以上営業しているという証明になります。
地元密着の不動産会社であれば特に、地元の人々の評判が重要になります。お客様に対して不誠実な対応をすれば、地域にその評判が広がってしまいます。そのため、地域に根ざして長く営業しているということはそれだけで安心できる判断材料になるといえるのです。
とはいえ、数字が小さいから信用できない業者とは限らないので、あくまで参考にするのが良いでしょう。

査定価格が高すぎる不動産会社には注意
不動産会社に不動産の売却を依頼すると、査定価格を提示してきます。
これは「この物件を、うちの会社が売却活動したら、これくらいの金額で買ってくれる買い手が見つかるだろう」という予測金額です。
あくまで査定価格は予測に過ぎず、実際に売れる価格ではありません。
しかし、家を売った経験がなければ、高い価格を提示した不動産会社に目が行ってしまいます。他の会社がだいたい同じような価格を提示しているのに、その1社だけが飛びぬけて高い価格を提示することがあります。売れる根拠があればいいのですが、契約が欲しいためにありえない査定価格を提示する業者があるので要注意です。

1社の査定だけで決めない
必ず複数社から査定してもらい、根拠を提示してもらった上で納得できた不動産会社と契約しましょう。
また、営業担当者との相性も重要です。説明がわかりにくかったり、しっくり来なかったりする場合は、他の担当者に変えてもらうか、別の不動産会社と契約したほうが無難です。

囲い込みをしない不動産会社を選ぶ
「囲い込み」とは、売却依頼を受けた物件を自分の会社だけで売り主を探そうとして、他の不動産会社に情報公開をしないことです。
これをすると、せっかく高く買いたいと思っている人がいてもその人に売るチャンスを逃してしまいます。
詳しくは「家を高く売るなら不動産会社選びが最重要・ベストな選び方とは」を御覧ください。

売却戦略を聞いてみる
どうすれば高く売れるのか戦略を持っているのかを尋ねてみましょう。感心するようなアイデアやノウハウを持っている不動産会社もあります。

不動産会社の選び方については過去の記事「家を高く売るなら不動産会社選びが最重要・ベストな選び方とは」にて詳しく説明しましたので参考になさってください。

専属専任媒介契約を選ぶ
条件の悪い物件であれば、不動産会社との契約形態は「専属専任媒介契約」(*)をお薦めします。家が古いという不利な条件があるため専属専任媒介契約がよいのです。
*物件の販売活動を行う不動産会社を1社だけに限定する契約形態です。

1社しか契約しないため、その不動産会社が高く売るための営業活動を行ってくれないと、安く売ることになってしまいます。
また、専属専任媒介契約を交わしたあとでは、自分の知り合いなどが「家を買いたい」といってきても、その場合も契約した不動産会社に仲介手数料を払わなければなりません。
この2つのデメリットがありますが、1社だけに依頼する分、任された不動産会社は契約期間中、熱心に売却活動に取り組むことが期待されます。
このほか、複数の不動産会社に依頼できる一般媒介契約、1社のみと契約するが自分で買いたい人を見つけてきた場合は仲介手数料が不要な専任媒介契約があります。

古い家を売るためのアイデアと判断基準

不動産会社は、築年数がたった家の売却について、次のような提案をしてくることがあるかもしれません。
それぞれの提案の判断基準についてご説明します。

古屋付き土地として売却する

「古家付き土地」として売却を提案されることがあります。
これは、家の価値をゼロとみなして、土地だけの値段で売る方法です。ただし、取り壊し費用が掛かるため、土地だけの場合と比べて売却価格は低くなりがちですが、家の不具合などについて責任を負わなくてよいのでよい選択肢といえます。
しかし、税法上の価値としてはゼロであっても、まだ建物に利用価値が残っている場合もあり、もっと高く売れるかもしれません。

取り壊して更地にして売却する

古い建物を売り主側で取り壊して更地にして、売却する方法です。
更地にすると、次の買い主が家を建てやすいため、売りやすくなるでしょう。
ただし、建物がなくなると固定資産税が高くなります。すぐに売れるノウハウを提示してくれる不動産会社に頼まなければ更地のまま。売れるまで高い固定資産税を払い続けなければなりません。また、取り壊すと規制によって、前より小さな家しか建てられないといった土地もあるので要注意です。

リフォームする

家をリフォームしてある程度、居住可能な状態にして売却する方法です。
しかし、リフォームは数十万円から数千万円と建て替えに近い金額がかかることがあります。
1000万円のリフォームを行って、800万円でしか売れなかったとなったら泣くに泣けません。
リフォームは原則的に中古住宅を買った人が、自分のライフスタイルに合わせて行うのが良いのです。

ハウスクリーニングする

ハウスクリーニングだけで済ませれば、費用はほとんどかかりません。
ただ、築年数が古い家で「クリーニングをしただけで、すぐ買う人が現れる」とはなかなかならないでしょう。逆にきれいになったところがあるせいで、設備そのものの古さや、家の時代遅れな間取りなどが目立つかもしれません。

上記のような方法は、必ずしもだめとは限りません。
また最近はインターネットでさまざまな情報が得られますが、不動産はすべて唯一無二のものです。
その物件にふさわしい方法があります。また、必ずしもインターネットに書かれていることが正しいわけではなく、なかには取材もしていない間違った情報が素人によって書かれ、流布していることも少なくありません。
不動産会社からアドバイスされたのであればともかく、素人が判断して更地にしたり、リフォームしたりするのは避けた方がよさそうです。

困難な条件の不動産を多く扱っているプロであれば、「●●したほうがいいですよ」ではなく、「●●であれば、●●の可能性があります。●●なら、●●のリスクがあります」などと、複数の選択肢を提案して、それぞれのメリットデメリットを提示してきます。
不動産会社からのアドバイスを参考にしながら、力を合わせて売却活動を進めたいものです。

不動産会社から仲介を断られた場合

あまりにも古い建物であったり、あるいはへき地であったりする場合、売却活動を不動産会社から断られることもあります。
その場合はどうすればいいのでしょうか。それでもいくつかの選択肢があるので紹介します。

空き家バンクに登録する

近年、空き家が増え続けています。
空き家が増えると住環境が悪化してしまいます。そのため、各自治体などが「空き家バンク」という名称で、空き家を登録し、売りたい人や買いたい人、貸したい人や借りたい人をつなぐ事業をおこなっています。
自分が持っている家の自治体に空き家バンクがあるかは、その自治体のホームページを見る、見てもわからなければ住宅課などに問い合わせてみましょう。

賃貸に出すことも考慮する

「家が古いから誰も借りてくれないのでは」と思いこんでいませんか。
しかし、なかにはその古さを魅力に感じる人もいます。売るのは難しくても、借りる人なら見つかる可能性があります。
築年数が古い分、賃料は安くなりますが「固定資産税の足しにできる」と考えてみてはどうでしょう。
家は誰も住まなくなると急速に劣化します。そのため、安い家賃であっても借りてもらって家の風通しや通水などをしてもらえると助かります。

ただし、その家に不具合が生じた場合は、貸主の責任において修繕しなければなりません。あまりに安い家賃設定にすると赤字になることもあるので注意が必要です。

隣地の所有者に購入を打診する

隣接地の所有者に購入してもらえるか聞いてみるというのも手です。特に「再建築不可」といった一般の人が購入しても、建て替えができない家の場合は、頼んでみる価値があります。
その地域の相場価格での取引は難しいかもしれませんが、ずっと所有し続けて固定資産税を払い続けるよりはよいのではないでしょうか。
ひょっとしたら、お隣さんが「駐車場として使いたかった」「畑にしたい」などと考えているかもしれません。ダメモトで聞いてみましょう。

すぐに売却できない場合

事情があってすぐに売却できない場合があります。
親が遺言書を書かずに亡くなってしまい古い家を誰が相続するかでもめて、そのまま家が放置されるといったケースです。
しかし、家は住まなくなると急速に劣化します。
時折、窓を開けて風を通したり、水道の蛇口を開けて水を流したりしなければ、室内にカビが生えたり、給水管の中がサビだらけになったりします。湿気がたまることによってシロアリ被害が起きてしまうかもしれません。

すぐに売却しないのであれば、定期的に空き家を維持していく必要があります。
遠方の場合は行くのが大変なので、空き家管理サービスを利用するのも一つの方法です。
定期的に窓を開けたり、蛇口をひねって通水してもらったり、草むしりをしてくれるサービスです。
取り扱う会社は増えており、東京ガスやダスキンなどの大手企業はもちろん、鉄道会社やバス会社などもそのような部門を設けています。自治体によっては、ふるさと納税の謝礼品でこのようなサービスを提供しているところもあります。

出典:埼玉県吉川市 空き家管理サービス
https://www.furusato-tax.jp/product/detail/11243/4561440

売却価格の高さより現金化の速さを優先したい場合

「1円でも高く売る」より「すぐに現金が欲しい」のであれば「買取」という方法があります。
これは、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。早く現金を手にできる点が大きなメリットです。
ただし、売る速度を優先するため、一般的な相場よりも2割程度安くなることを理解しておきましょう。
築年数が古い家を持ち続けて、メンテナンスをし続けていくのはそれなりの費用がかかります。そういったデメリットを勘案すると、早めに現金化できる買取もよい選択肢ではないでしょうか。

まとめ

築年数が古い家をできるだけ高く売る方法を説明してまいりました。
その中でも最重要ポイントはどの不動産会社に任せるか?です。
地元密着の信頼できる不動産会社に任せるようにしましょう。
ハナイアーバンプランニングでは、川口市を中心に埼玉県南部、東京都北部に多くの実績がございます。ぜひ一度、お問合せください。


不動産についてのお困りごとはお気軽にご相談ください!

売却のご相談はコチラ

お電話でのお問い合わせはこちら

フリーダイヤル
0120-055-871


解決事例

お客様の声

よくいただくご質問

無料売却査定・売却相談実施中 売却 査定 任意売却 相続 土地活用
お客様の声 会社概要 店舗案内 任意売却サポートセンター スタッフ募集 土地活用セミナー