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マンションを高く売るために絶対やるべき10のポイント

公開日: 2022年4月26日  更新日: 2022年5月24日

マンションがいくらで売れるかによって、その後の人生計画が大きく変わってくる事もあるかも知れません。
高く売れれば次の家の買い替えのローンが楽になる方もいるでしょう。
あるいは残債が少なくなって、その後の生活が楽になるかもしれません。

その逆に想定よりも安くなってしまえば、生活資金が足りなくなって厳しい生活を強いられるかもしれません。

実際に知識の有無によって、売却額に数百万円の違いが出ることも珍しくはありません。
その後の人生設計に大きな差が出るのは間違いないでしょう。
しかし、ほとんどの方にとってマンションの売却は人生の中で一度か有って二度しかない出来事です。知識がないのは当たり前なのです。
そのため、売却が終わってから「ああしておけばよかった」と後悔される方が非常に多いのです。

そこで、当コラムでは不動産のプロとして、マンションを高く売るために絶対やるべき10のポイントを解説します。
業界の裏話として普通の不動産会社が言いたがらないことも正直に書きます。マンションを安く売って後悔しないために、プロの知識をぜひお役立てください。

ポイント1:できる限り売却時期を新生活が始まる時期に合わせる

マンションが最も高く売れやすい時期は2~3月と言われています。
4月からの新生活にあたって住まいを探す人が多い時期であるためです。

買い手がたくさんいるので、複数の購入希望者が現れる可能性が高くなります。
購入希望者が1人しかいなければ、その方の提示価格に合わせなければ売れません。しかし、複数の希望者がいれば最も高い価格を提示した人に売ることができるのです。

ポイント2:売り急がない

物件を売り急ぐと、次のようなことになりがちです。

● 売却を急ぐあまり相場よりも安く売ってしまう
● 高く売却するための準備(ハウスクリーニングなど)が終わらないまま、売りに出さなくてはならなくなったりする
● 売り急いでいることを買い手に悟られ、足元を見られて大幅な値引き交渉をされる
● 待っていればもっと高い購入価格を提示してくれる買主が現れる可能性があったにもかかわらず、一番早く購入意志を示した買主に売ってしまう。

そもそも、マンションは売ろうと思ってすぐに売れるものではありません。一般的に、マンションの売却には3~4カ月程度はかかると思って下さい。
売り急がなくても済むようにしておくことが大切なのです。

ポイント3:大規模修繕直後は売り出しのチャンス

大規模修繕直後のマンションはきれいな状態なので、買い手から好印象をもってもらいやすく、売れやすい傾向にあります。
心理学には初頭効果という用語があります。第一印象で受けた印象は約6ヶ月程度持続するというのです。

外壁塗装工事をした直後の明るく清潔な印象は強く心に残ります。
その後マンションの中に入って多少老朽化が目立ったとしても、最初の印象が強く残っていることで、きれいなマンションという印象を持ち続ける可能性が高いのです。

築年数などの条件が同じマンションよりも、高めの価格設定をしても良いでしょう。

ポイント4:高く売ってくれそうな不動産会社を選ぶ

マンションを高く売るためには、高く売ってくれる不動産会社に仲介を依頼することが最も大切です。
そのマンションを買いたいと思う買い手をどれだけ集められるかは、不動産会社の営業力の強さに大きく影響されるからです。

不動産会社を選ぶ際には、次の5点をとくにチェックしましょう。

査定額の根拠が明確に説明できるか

不動産会社に仲介を依頼するにあたって、一番最初にするべきことはマンションの査定額を試算してもらうことです。
その査定額はどの不動産会社を選ぶかの重要な判断基準となります。

複数の不動産会社に仲介を打診すると、この査定額に大きな違いがでることがあります。

判断基準としては、高い査定額をつけているかはもちろん重要です。
それと同じぐらい重要なのが「なぜその査定額になったのか」の根拠を明確に説明してくれるか否かです。

査定額は、あくまで「このくらいの価格で売れるかも?」という予想に過ぎません。査定額がいくら高くても、実際に高く売れるとは限らないのです。
このため、査定額で大切なのは額の大きさではなく、明確な根拠があるかどうかです。
明確な根拠なく「きっとこれくらい高く売れますよ!」とうたう不動産会社は、当然信頼できません。

また、査定額の根拠を明確に説明できる不動産会社には、その価格で売れる見通しがある程度立っている可能性が高いのです。

査定価格が不自然に高すぎないか

「この会社の査定額は不自然に高いな」と感じる不動産会社との契約は見送りましょう。
複数の不動産会社の査定を見比べれば、査定価格が不自然に高い会社を判断しやすいです。

査定価格を不自然に高く見積もる不動産会社は、高い査定価格で売主の気をひこうとする悪徳業者の可能性があります。
とはいえ、前述の通り査定額の根拠が明確に説明でき、それが納得のいくものであれば大きく高い査定額をつけた不動産会社と契約してもよいでしょう。

囲い込みに注意

売主側に立って仲介する不動産会社は、物件の情報をレインズという公開のネットワークに登録することを義務付けられています※。
これにより、日本中の様々な不動産会社が買主を探してきて、最終的に高く売れることが期待できるのです。

売主と契約した不動産会社と、買主と契約した不動産会社にはそれぞれ3%の売買手数料が入ります。2,000万円の物件であれば約70万円です。
このように別の不動産会社が手数料収入を同額ずつもらう取引を片手仲介といいます。

売主と買主がそれぞれ別の不動産会社であれば、手数料収入は約70万円ずつです。
これに対して、両方とも同じ不動産会社であれば約140万円となります。これを両手仲介といいます。

売主と契約した不動産会社は多少売却価格が下がったとしても、自分の会社で売りたいと考えるのはある意味当然でしょう。
そこに、囲い込みという不動産業界ならではの悪い慣行が深く根付いているのです。
囲い込みとは物件の売却依頼を受けた不動産会社が、当該物件の案内や売買を自社だけがおこなえる状況をつくることです。

より具体的には、次のようなことを指します。

● 物件の情報をレインズに公開しない
● 他の不動産会社に、当該物件の案内をさせない

さすがにレインズに登録しないということは明確に違法であり、かつ違法の証拠が残ってしまうため、やる不動産会社はあまりありません。
では何をするのか?というと他の不動産会社から連絡があった場合に「その物件は商談中なので売れません」といった嘘をつくことが一般的な囲い込みのパターンです。

囲い込みをされると、他社の不動産会社を介してマンションを売却するチャンスを失うことになります。
このことは、物件の売却が遅れたり、高く買ってくれる買主を逃がしたりすることにつながります。

大手不動産会社だったら安心とはならないことに注意です。むしろ大手の方が自社で買主を見つける営業力があるので、囲い込みに走りやすいといえます。
ダイヤモンド不動産研究所の調査によれば、大手ほど囲い込みが蔓延しているという試算がなされています。

具体的には契約前に「両手取引にこだわらないですよね」と言って牽制するのが大切です。
そうすることで「この売主は油断できない」と思わせる効果があるのです。

※「専任専属媒介」「専任媒介」の場合、一般媒介の場合はこの義務はありません

広告手法の確認

その不動産会社がどのような広告手法をとっているのか確認しましょう。
主な広告手法としては、以下のようなものがあります。

● チラシ
● 不動産情報サイトや自社サイトへの掲載
● 各種インターネット広告
● 顧客への直接の紹介

インターネット広告を積極的に活用しているかどうかは、とても重要なチェックポイントです。
不動産情報サイトにどれだけの物件が掲載されているかを必ず確認しましょう。不動産情報サイトに掲載するにあたっては広告費が必要になります。
ほとんど不動産情報サイトを活用していない不動産会社は、広告費をケチっている可能性があるのです。

過去の取引実績の確認

マンションを高く売れるかは、仲介に入る不動産会社の経験やノウハウの有無によって大きく変わってきます。
また、不動産会社にはそれぞれ得意不得意があります。賃貸が得意、一戸建てが得意、投資用物件が得意、〇〇市の物件が得意といった得意不得意です。過去の取引実績を確認して、自分が売ろうとしているマンションに関連する実績があるか確認しておきたいです。

また不動産会社だけでなく、担当スタッフ個人の過去の実績も確認しましょう。
不動産会社だけではなく担当スタッフの力量、熱意によっても売却価格は大きく左右されるからです。

ポイント5:媒介契約は原則「専任媒介」か「専属専任媒介」がおすすめ

媒介契約とは、不動産の売買や賃借のため第三者に仲介に入ってもらう際に、仲介に入る第三者と結ぶ契約です。仲介に入り媒介契約を結ぶ第三者は、不動産会社であることが普通です。

媒介契約には「一般媒介契約」と「専任媒介」「専属専任媒介」があります。
一般媒介契約は、複数の不動産会社と結ぶ契約です。専任媒介・専属専任媒介は、1社の不動産会社とだけ結ぶ契約です。

一般媒介契約は、不動産会社にとって競合がいる状況です。このため、「競合に対して自社は勝ち目がない」「この物件を売ろうと頑張っても、他社に先を越されて利益がゼロになるかもしれない」などの理由で、販促活動の優先度を下げられる恐れがあります。

専任媒介・専属専任媒介であれば、このような心配はありません。このため、媒介契約は専任媒介・専属専任媒介がおすすめです。

しかしながら、専任媒介・専任専属媒介には囲い込みの危険があります。
一般媒介の場合は、この心配がありません。もし不動産業者が囲い込みをしようとしても、他の不動産業者も並行して営業活動を行っているので、囲い込みのメリットがないのです。

黙っていても買い手がつくような人気の物件であれば、一般媒介を選ぶのがおすすめです。
例えば非常に駅に近いとか、まだ完成して日が浅いといった物件です。
このような物件であれば、不動産会社が競って早く売ろうとするので一般媒介契約でよいでしょう。

そうでない場合は専任媒介あるいは専属専任媒介がお勧めとなります。その際には先に説明したように囲い込みに注意してください。

あせることなく新居を探せる

いま住んでいるマンションを先に売ると「◯月◯日までにマンションから立ち退かなければならない」という期限による制限ができてしまいます。
「期限の日までに新しい住居に入居できるようにしなければ」とあせることになりかねません。

どうしても新居の用意が間に合わなかった場合、新居に入居できるようになるまで、どこかに仮住まいしなくてはなりません。そうなれば、仮住まいの費用が発生します。

先に新居を購入しておけば、期限を意識してあせらずに済み、仮住まいの費用の心配もいりません。
買い先行では現在住宅ローンを払っている場合、借入額が大きく膨らむため通常の住宅ローンを組めないこともあります。現在のマンションのローンが1,500万円残っていたとして、買い先行で2,500万円のマンションを買うとなると、総借入額が4,000万円となってしまいます。そうなると通常の住宅ローンだと返済が難しいと判断されて、ローンが組めないというケースが往々にして発生します。
そこで金融機関との交渉や、二重のローンの返済プランが必要になりますが、このあたりは経験のある不動産会社を選択すれば的確なアドバイスをしてくれるでしょう。

家が売れやすくなる

新しい住居に入居した後であれば、古くなった家具をどかしたり、業者にハウスクリーニングをしてもらったりして、売却予定の物件の印象を良くすることができます。

また、買い手は人が住んでいる物件よりも空き家の方が内覧しやすいので、内覧数が増えることも期待できます。

買い手からの印象が良く、内覧が多い物件ほど売れやすい傾向にあるので、住居を売る際はできる限り住居を空にすることがおすすめです。

ポイント6:住み替える場合はできれば買い先行にする

住み替えの場合は、入居先の住居を先に購入しておく「買い先行」がおすすめです。
買い先行には、次の2つのメリットがあります。

ポイント7:ホームインスペクションを受ける

ホームインスペクションとは、ホームインスペクター(住宅診断士)に次のようなことを診断してもらうことです。

● 住宅の劣化状況
● 住宅の不具合の有無
● 改修すべき箇所や改修にかかるおおよその費用

2018年4月以降、宅地建物取引業法の一部改正により、不動産会社はホームインスペクションについて売主・買主の両方に説明することを義務づけられています。

このため、「購入を検討している物件はホームインスペクションを受けたのか否か」「ホームインスペクションの結果はどうだったのか」は買主に必ずわかります。
ホームインスペクションを受けておけば、買主に好印象と安心感を与えることができます。

ポイント8:相場感覚をつかみ適切な売り出し価格を設定する

マンションの売り出し価格は、高すぎても安すぎても良くありません。

高すぎると、売却するマンションが「〇〇〇〇万円以下で物件を探そう」と考えている買い手の目に留まらなくなる恐れがあります。
また、高く売り出した後で、売れないため徐々に安くしていくと「この物件は人気がないんだ」と思われたり「もっと下がるだろう」と思われて、買い控えが起こる可能性もあります。

その逆に安すぎると、マンションが高く売れるチャンスを失うことになります。不動産の価格は、売り出したときより安く成約されることはあっても、高く成約されることはほぼないからです。

多少値引きすることになる可能性も考慮に入れると、売り出し価格の目安は「査定価格・相場価格に10~20%上乗せした額」になるのが普通です。
相場よりも高くても、その時、その場所のマンションが欲しい人がたまたまいれば売れる可能性があります。
また、値引き交渉が入るのもごく普通で「50万円値引きしてくれれば今すぐ買いたい」と言われた場合などに、値引きの余地を残しておくというメリットもあります。
これらを勘案した上で、適切な売り出し価格は不動産会社とよく相談して決めましょう。

同じマンション内の別物件と価格競争しない

価格競争に走るのは賢明ではありません。
同じマンションであれば単純に価格で比べられてしまいます。そこでお互いに価格競争を始めると、マンションの売却価格が著しく下がってしまうことになります。

価格以外の差別化が難しい場合は、販売期間をずらすなどして、争いを避けるのもひとつの方法です。

内覧の準備は入念に

内覧したときの印象の良し悪しは「スムーズに買い手がつくかどうか」「高く売れるか」に大きく影響します。
このため、内覧にきた人に好印象を与える努力が必要です。
具体的にやるべきことは以下のようなものがあります。

● 家具などが置いてある場合はできるだけどかす。古くなって状態が悪くなっていたり汚れていたりするものはとくに。
● 念入りに掃除をしてきれいにしておく。玄関まわりや水回りも忘れずに。ハウスクリーニングの業者を入れるのが理想的。
● 臭い対策をしておく。できるだけ無臭が好ましい。
● 内覧当日は、換気をしたり扉を開けておいたりして空気を新鮮なものにする。
● 内覧者用に、新しいスリッパや物件案内のパンフレットなどを用意しておく。

まとめ

プロの視点からマンションを高く売るための10のポイントについて説明させていただきました。
以下に再度まとめておきます。

1. 売却時期を新生活が始まる時期に合わせる
2. 売り急がない
3. 大規模修繕直後は売り出しのチャンス
4. 高く売ってくれそうな不動産会社を選ぶ
5. 媒介契約は原則「専任媒介」か「専属専任媒介」がおすすめ
6. 住み替える場合はできれば買い先行にする
7. ホームインスペクションを受ける
8. 相場価格をつかみ適切な売り出し価格を設定する
9. 同じマンション内の別物件と価格競争しない
10. 内覧の準備は入念に

同業者にとっても耳の痛いことを書いたように思います。

当社ハナイアーバンプランニングは、売主様の利益になる嘘のない売却活動を心がけています。
もし、売却に不安があれば是非当社にご相談ください。
鳩ヶ谷に拠点を置く地域密着型の不動産会社としてサポートいたします。


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