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オーナーチェンジ物件のメリットと危険な落とし穴とは?

公開日: 2021年11月6日  更新日: 2022年1月27日

   

目次

オーナーチェンジ物件とは

不動産投資の一つ、「オーナーチェンジ物件」は、新築物件の投資とは違い、収益面で有利性があるといわれています。では、どんなメリットがあるのでしょうか。そして、注意したい点はあるのでしょうか。

オーナーチェンジ物件とは

「オーナーチェンジ物件」とは、投資を目的としてマンションや戸建て、アパートなどを所有しているオーナーが、売却しようとしているものです。
中古マンションや中古アパートの売買と同じような印象を受けますが、大きな違いは「その時点で、賃借人がいる」ということです。複数の部屋があり、一部が空室であっても、一部屋でも入居者がいれば「オーナーチェンジ物件」といえます。賃借人がいるのですから、毎月の賃料収入がその時点で保証されている点が大きなメリットです。
一方、市場では、賃借人がいない空室の物件も売買されていますが、それは「オーナーチェンジ物件」とはいいません。

前のオーナーから引き継ぐ権利と義務
オーナーが変わるのですから、物件を購入すると、今のオーナーが所有している権利と義務を引き継ぎます。
たとえば、賃料や駐車場の使用料など、現オーナーが得ている収入をそのまま得る権利を引き継げます。賃借人からは退去時に、室内を「原状回復」して引き渡してもらう権利も得られます。
一方で、賃借人は、今のオーナーに入居時に敷金を支払っています。物件購入時には、その敷金を売却したオーナーから受け取ります。賃借人が退去する際、家賃滞納などの債務がなければ、返還する義務を負います。入居中に建物や室内、設備に不具合が生じた場合は、新オーナーとして修繕する義務もあります。

オーナーチェンジ物件のメリット

オーナーチェンジ物件には、数多くのメリットがあります。順番にみていきましょう。

すでに入居者がいるため、新規に入居者を募集する必要がない

賃貸経営で一番大切なのは、「空室期間がない」ということ。空室物件を購入すると、入居者募集などを管理会社に任せたとしても、相談の連絡があったり、場合によっては入居希望者に会ったりするなどで一定の時間を取られます。さらに、なかなか賃借人が見つからず、空室期間が長くなれば収入はゼロ。ローンがあれば持ち出しになってしまいます。こうなると不安が募りそうです。

すぐに家賃収入が得られる

賃貸経営で一番大切なのは、「空室期間がない」ということ。空室物件を購入すると、入居者募集などを管理会社に任せたとしても、相談の連絡があったり、場合によっては入居希望者に会ったりするなどで一定の時間を取られます。さらに、なかなか賃借人が見つからず、空室期間が長くなれば収入はゼロ。ローンがあれば持ち出しになってしまいます。こうなると不安が募りそうです。

相場より安い値段で購入できることがある

オーナーチェンジ物件は、入居者がいない物件と比べると価格が低い場合があります。理由の一つは、賃借人がいるためです。一方で、賃借人がいればすぐに収益を得られるのは大きなメリットなのですが、逆に、内部を確認して購入を決断できないデメリットがあります。
長期に住まれていた方が退去されたときに多額のリフォーム費用がかかってしまうかもしれず、そのような状況が加味されて、相場より価格が安く設定されていることがあります。
また、物件が長期に売り出されている場合、価格が見直されている可能性もあります。これは居住用物件の売り出しでも同じですが、買い手が付きにくい場合、価格を周辺相場より下げる方法が一般的でしょう。

銀行の融資審査が通りやすい

オーナーチェンジ物件には、銀行の審査が通りやすいというメリットもあります。
オーナーチェンジ物件は収益が見込めるため、銀行からの融資が受けやすくなっています。
すでに賃借人がいるオーナーチェンジ物件は、「毎月、一定の収益性が確立されている物件である」といえます。お金を貸す金融機関は「収益が安定しているため、貸し倒れのリスクが減る」と判断します。また、過去の入居者の入居年数などの情報や修繕履歴などがわかれば、それを基に、金融機関は長期的な収益予測を立てられるため、融資を承認しやすくなります。

注意したいのは、これらはすべて物件に関する条件です。個人に関する審査はもちろんあります。購入希望者が「借り入れにふさわしくない条件の人」と判断されれば、融資は実行されません。

リフォームの必要がない

オーナーチェンジ物件には、リフォーム工事が不要というメリットもあります。
空室物件を購入して賃貸に出す場合は購入直後にリフォームを要するケースが多いですが、オーナーチェンジ物件であればすぐにリフォームをする必要がありません。
リフォームは意外に費用がかかるものです。リフォームされていない築年たった物件は、現在のライフスタイルに合致していない場合があります。たとえば、最近はフローリングが当たり前。ですが、畳や押し入れ、引き戸といった昔ながらの部屋もあります。空室のあるこういった物件を購入するのであれば、すぐにでも今の生活にマッチしたフローリングやクローゼットなどにリフォームする必要がありますが、オーナーチェンジ物件であれば、今すぐリフォーム費用が必要になることはなさそうです。

利回りの計算がしやすい

「利回り」とは、支出に対する利益の割合のことです。不動産投資にまつわる支出に加え、賃貸に関する管理・修繕費(不動産会社に支払う費用なども含む)や税金があります。利益は、家賃収入です。家賃収入は確定しており、管理費や修繕費、税金などは売却するオーナーから聞くことでおおよそ予測できます。これで利回りがすぐ計算できます。空室物件では、利回りは想定でしかありません。不動産投資をするには、「利回り」を考えて物件選びをするのは必須です。
先に述べたように、オーナーチェンジ物件は賃借人がすでにいるのですから、退去までリフォームの必要性がありません。このため、しばらくの期間は利回りが確定されているといえます。

前オーナーから運営のノウハウを引き継ぐことができる

どのオーナーもそれぞれ物件を手放す理由があります。ただ、何年間かは賃貸運用をしてきているので、よかった点、反省すべき点を聞いておき、そのノウハウを自分の経営に活かすことができます。現オーナーが反省すべき点があったとすれば、そうならないように自分は注意すればいいのです。
オーナーチェンジ物件はこれまでの運用ノウハウを引き継ぐことが出来るメリットがあります。何度か入居者が変わっている場合は、どのような人が住んできたのか、クレームがなかったかなど、実際に住む人の属性や、賃貸するうえでの注意点などが確認できます。
オーナーチェンジ物件は、新築物件や空室の中古物件と異なり、現オーナーから物件をはじめ、過去の入居者の情報、リフォームの履歴などの情報を知ることができます。そこから、どのような人が多く住んでいたのか、どのようなリフォームをすれば入居者が早期に決まるのかなどがわかります。
もし、短期で入居者が入れ替わる場合は、何か物件や周辺環境に問題があったのか、などを尋ねておくことで、賃貸経営に活かすことができます。

また、設備の交換や修理の履歴なども含め、前オーナーから運用のノウハウを引き継ぐことができる点がメリットと言えるでしょう。
過去にどのような修繕を行ってきたか、どの設備をいつ交換したか、といった情報は、今後の修繕計画、収支計画を立てる上でも非常に重要な情報です。たとえば、賃借人の退去時に、これまでと同様のタイプの設備や内装にしたのか、あるいは費用をかけてもグレードアップしたものを選んだのかなど、修繕にまつわる判断は尋ねておきたいところです。その後の入居者確保までの時間にどのような影響があったかも聞いておきましょう。

オーナーチェンジ物件の落とし穴とは

オーナーチェンジ物件にはメリットが数多くありますが、デメリットが全くないわけではありません。リスクやデメリットを順番に見ていきましょう。

リスク・デメリット

オーナーチェンジ物件のリスクは主に5つあります。では順番に見ていきましょう。

賃借人を追い出すことは難しい

賃借人がすでにいるのがオーナーチェンジ物件の一番のメリットです。購入したその時点から収益を得られるのは非常によい点ですが、賃借人が問題ある人でも、賃料不払いなどよほどの落ち度が相手にない限り、簡単に出て行ってもらうことができない点がデメリットです。
ここで、賃貸人側から賃借人に対して立ち退いてもらいたいと思うときには「正当事由」が必要。これは借地借家法という法律で定められています。「立ち退き料を払えば必ず出て行ってもらえる」と思っているなら、そうはいかない場合があることを知っておきましょう。

建て直しなどが困難

投資用の分譲マンションでも、一棟タイプの投資用アパートでも、かなり築年数がたっていて、建物や設備が古く、他の部屋に空室が生じているものがあるかもしれません。ここで、建て替えるという選択肢が上がりますが、分譲マンションの場合、区分所有者数の5分の4以上の賛成と議決権の5分の4以上の賛成による決議が必要です。建て替えせずとも建物を取り壊して敷地を売却するという方針にしても、複数のオーナーがいる分譲マンションタイプでは、決着がなかなかつかないことがあります。
また、一棟型の場合は、オーナーが一人で建て替えを決めようとしても、現在と同じ大きさの建物が建てられない可能性があります。たとえば「容積率の既存不適格」や「融資が受けられない」などの原因で、建て替えが簡単に実現できないことがあります。

中がどうなっているのか確認ができない

モノを買うときには、洋服であれば試着し、車であれば試乗して購入を決めるでしょう。けれども、オーナーチェンジ物件の場合、賃借人がいるので、一般的には内部の確認ができないまま、購入を決めることになります。長期に入居している方がいれば、賃料収入としては安定しますが、退去時には設備や室内の状態が古めかしくなっており多額のリフォーム費用が必要になるかもしれません。かかる費用が購入時点では読めない点がマイナス面といえます。建物に関して、見た目で判断できるのは「外観だけ」です。

空き室が多い場合利回りが低下

空室の多い物件を購入すると、当然ながら利回りは低くなります。「購入後に入居者を見つければいい」と思っていても、予定通りにいくとは限りません。現在、空き家は全国で増えているのです。
2018年の空き家数は848万9千戸と過去最多で、そのうち「賃貸用の住宅」が431万戸となっています(*)。ですから、とくに1棟型のアパートなどを購入する場合、長期の空室が複数あるなら、賃借人を見つけるまでに長期戦の覚悟が必要な場合があるでしょう。
*総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査の集計結果」

問題のある入居者を避けることができない

オーナーチェンジ物件でない場合、管理委託するだけで保証会社によって入居者属性の審査が行われ、問題のある入居者を避けることができます。
オーナーチェンジ物件は、すでに賃借人がいることがメリットではありますが、一方で、その人は自分が審査した人ではありません。ですから、万一、問題のある人だった場合でも、追い出すことはできないのです。たとえば、大きな音を深夜に出して周囲のトラブルメーカーかもしれません。それでも新オーナー側は、注意を促すなどの対応しかできなさそうです。不動産管理会社に管理を依頼していたとしても、いつも相談を受けることになるかもしれず、疲れてしまうかもしれません。
空室物件を購入するのであれば、入居者募集を委託する不動産会社や保証会社が、入居希望者の属性や人となりをしっかり審査してくれます。

見かけ上利回りが高い物件がある

オーナーチェンジ物件の中には新オーナーを騙すことで儲けを出そうとする悪徳な物件もあるようです。
その具体的な手口の一例として、さくらの入居者を雇い、良い条件での契約ができているように見せかけ、購入後しばらくすると退去してしまうというケースがあります。
事例として多いわけではありませんが、一部に新オーナーをだますために、表向き「満室入居」という状況を作り出してから、物件を売りに出す悪質な売り主の話があります。入居率は100%ですから、その時点での利回りは非常に高くなります。しかし、物件が新オーナーの手にわたったら、一部、あるいは全入居者が退去。大量の空室が発生する、という手口です。その後、入居者を募集してもなかなかみつからない、というからくりです。

住宅ローンが利用できないため借入金利が高い

オーナーチェンジ物件は、自分で住むためのものではなく、投資用です。このため、金融機関の金利は居住用と比べて高く設定されています。もし、居住用と偽って住宅ローンを利用してしまうと、金融機関にわかったときには一括返済を求められることがあります。

リスクを避けるには

オーナーチェンジ物件を購入し、長期に不動産投資をしようと考えたときに起きるリスクを少しでも避けるにはどうすればいいのでしょうか。

物件に足を運び調べられることは調べる

まず、最低限、現物を何度も確認しましょう。自分の住まいを購入する際には立地や周辺環境、駅からの距離、建物の状態などくまなくチェックするでしょう。多額の費用を投資するのですから、それと同じことを行いましょう。
「地方に住んでいるから都心部の現地には行けないし、行っても土地勘がない」と思っていたら、少し考えがお粗末ではないでしょうか。リスクがゼロではない不動産投資ですから、購入前にできる限りの情報は得ておきたいものです。
外装や住人の共有スペースを見れば、その建物の管理状況を想像することができます。また、騒音、日当たり、近隣の施設などの周辺環境も現地に赴くことで知ることができます。
建物を確認する際には、外壁や共用階段、エントランス、掲示板などを確認します。
中でも掲示板には、現在、建物内や建物周囲で問題になっていること、注意を促したいことなどが貼られています。「深夜に楽器を弾かないでください」とあれば、騒音の苦情が出ていることが予想されます。「女性の一人歩きに注意」などとあれば、周囲の治安は今一つかもしれません。建物内もくまなくチェックし、ゴミが落ちていないか、廊下に個人の荷物が置かれていないかなどから、入居者の質もわかります。
現地に行けば、交通量の多い大きな道路に面していて音が気になる、駅から帰る際に開かずの踏切がある、ということを知ることができそうです。「すぐ向かい側に高い建物があり、南向きなのに日当たりがよくない」などの状況も知ることができます。
インターネットの地図やストリートビューなどで、周辺環境は知ることはできますが、やはり実物を見るのに勝るものはありません。

契約内容を調べる

オーナーチェンジでは自分で入居者との契約内容を決めることはできませんが、契約内容を予め調べることはできます。
オーナーチェンジ物件では、特約がない限り、賃借人の同意はなくても今のオーナーに賃貸借契約が引き継がれます。賃貸人が変わったことで、新たに賃借人との間で、賃貸借契約書を作り直すことはできますが、賃料や賃貸借にまつわるさまざまな条件を変更する場合、賃借人の合意が必要となってきます。これまでの条件で納得して入居している賃借人が、合意しない可能性は高いのではないでしょうか。そのため、これまでの契約書を引き継ぐのが一般的。購入前に現オーナーとの間で結ばれた賃借人との契約内容を確認しておきましょう。

過去の経営状況を調べる

入居者の入居期間の長さは退去後の家賃を考慮するうえで必要な情報となります。また、修繕の履歴を見ることで建物の管理状況を推測することもできるのです。
購入したいと思う物件が見つかったなら、過去の建物や賃借人の年齢や性別、稼働率などの運営状況を教えてもらいましょう。平均して何年程度、何歳程度の人が入居していたか、家賃はどのくらいで設定し、退去後にどのようなリフォームを行っていくらで設定しなおしたか、という情報は今後の収益をシミュレーションする際に大切な情報です。
また、過去に建物にどのような修繕を行ってきたかの履歴も必ずもらいましょう。修繕漏れがないかを知ることができる上、今後に必要な修繕費用を予測できます。

物件の売り出しの理由を調べる

仮にあなたが投資したいと思うほど良い物件だった場合、それほど良い物件をなぜ旧オーナーが手放してしまうのかを知ることが重要です。
現オーナーが手放したいと思う理由は、購入する側にもマイナスの理由となる可能性があります。今のオーナーは、なぜその物件を売りたいのかを徹底的に調べましょう。注意したいのは、

・収益性が低い
・入居者や近隣との間で問題がある
・近いうちに多額の修繕費用がかかる
・多くの入居者の契約期限が到来して空室が発生する可能性が高い

といったことです。直接、現オーナーに尋ねるのはもちろんですが、正直な回答がもらえない可能性もあります。過去の修繕履歴や入退去の情報などをくまなく確認して、自分なりに「現オーナーはなぜ手放したいのか」を予測してみる必要があります。

現在の家賃と周辺相場を見比べる

長く入居している人がいれば、その人の家賃は他の住戸や周辺相場より低いかもしれません。周辺相場より家賃が低く設定されていれば、利回りも少なくなります。家賃は契約更新時には値上げを打診することはできますが、賃借人がすんなり受け入れないこともあります。受け入れてもらうまで時間がかかることがあるので、周辺相場を調べておきましょう。

前オーナーから敷金を引き継ぐ

物件の引き渡し前に、現在の入居者から預かっている敷金があるか確認をするようにしましょう。敷金は入居者が退去する際の部屋の修繕費用に充てるか、修繕が発生しなければ返金しなければいけません。
そのため、売主が敷金を預かっていないかどうか確認をして、預かっているなら引き継ぐようにしましょう。

現オーナーから物件の引き渡しを受ける際には、賃借人の敷金の返還債務(賃借人が退去時に、オーナーが預かった敷金を返還すること)もそのまま引き継ぎます。万一にも、賃借人が家賃の未払い分があれば、新オーナーが受け継ぐ敷金の額は、当初の敷金の額から賃借人が前のオーナーに対して未払い分を差し引いた残額になります。
なお、敷金で負担すると考えるものに「原状回復費用」があります。けれども、通常の使用の範囲内における劣化や汚れについての修繕と清掃は、基本的に賃貸人が負うことになっていることを知っておきましょう。

瑕疵担保責任をできる限り長い期間に設定する

疵担保責任とは、物件に隠れた瑕疵が見つかった場合に責任の及ぶ範囲を定めるものです。瑕疵担保責任は売主と買主の双方の合意によって契約を定められるため、契約によって売主が負う責任期間は異なります。

オーナーチェンジ物件では、瑕疵担保責任の期間を引き渡しから2~3カ月と定めることが一般的ですが、物件価格の交渉など、条件のすり合わせの中で瑕疵担保を免責にしたり、売主の責任期間を延ばした事例もあります。

室内の確認が難しいオーナーチェンジ物件では、瑕疵担保責任の期間を安易に短く設定せず、できるだけ長い期間で定めるよう交渉しましょう。

「瑕疵担保責任」という言葉は、2020年4月以前の契約で使われていた言葉です。これは、購入した物件に、「普通の注意を払っても購入時には発見できなかった隠れた瑕疵(キズや欠陥)」がある場合、売主がその瑕疵の責任を負うことです。たとえば、購入後に雨漏りが起きた場合、契約内容によっては、以前のオーナーに責任が問われることになります。

これが2020年4月に民法が改正され、契約書で「瑕疵担保責任」という言葉は使用されなくなりました。代わりに「契約不適合責任」という言葉が使われています。

「契約不適合責任」というのですから、その言葉通り、契約書に書かれている内容に合致しているかどうかが問題となります。購入後に雨漏りが起きたとしても、契約書に「雨漏りがあること」が明記されていると、以前のオーナーの責任は問われないのです。
ただ、法人ではなく個人同士の取引の場合、契約不適合責任について期間や免責を定めた特約は、双方が合意すれば成り立ちます。このため、取引前に物件を詳細に調査してもらうようにしましょう。内部を確認できないオーナーチェンジ物件では、とくに隅々まで調べてもらうようにしたいものです。
一方で、契約不適合責任に対し、新オーナー側に以下のような権利が認められています。

・追完請求(「直してください」と請求できる)
・損害賠償請求(売る側の故意に隠した不具合や過失で起きた損害でない限り請求できない
・代金減額請求(相当の期間を定めて「直してください」と請求をしても行われない場合)
・催告解除(相当の期間を定めて「直してください」と請求したにもかかわらず応じない場合、催告=<一定の行為をすべきことを相手方に要求する通知>により、契約を解除できる。ただし軽微なものを除く)
・無催告解除(契約内容が実現できず、目的を達成できないときに催告をしなくても解除できる)

ただ、引き渡し後に気づかなかった雨漏りが発生する可能性はゼロではありません。
このため、契約不適合の可能性のある部分については、具体的に免責の旨を明記していくことになります。設備などに関してはどのような状態であるかを明記し、どこまで責任を負うかを表記する契約になるかもしれません。たとえば、「付帯設備の故障や不具合については、修補や損害賠償、代金減額、契約解除、その他一切の責任を負わないものとする」などという表記が考えられます。

契約書に印鑑を押す前に「契約不適合責任」について書かれた内容をよく読み、疑問点があったら自治体の法律相談などに行ってみましょう。

よくある質問

オーナーチェンジ物件に住むことはできるか?

オーナーチェンジ物件には、すでに入居者がいます。この場合、先にも述べたように簡単に退去してもらうことはできません。立ち退き料を払ったとしても、賃借人が「出ていきたくない」といえば、それを追い出すことはよほどの理由(正当事由)がない限り、できないのです。もし、住みたいのであれば、賃借人が退去してもらうまで待つしかありません。

原則:できない

お得な物件であるならば不動産業者はなぜ買わないのか?

不動産会社は、物件の目利きのプロです。もちろん、よい物件と判断すれば自社で所有している事例も数多くあります。しかし、良い物件だからといって目につく物件を次々と購入していけば、事業は「不動産賃貸」や「不動産管理」が主となり、人手もそちらに割かねばなりません。売買を手がける不動産会社は、その業務をなりわいとするからこそ、良い物件だからといって次々と購入することはしない、できないのです。

まとめ

オーナーチェンジ物件の特徴、これにまつわるメリットとデメリットをみてきました。不動産運用は息の長い投資です。物件の状態をくまなく知って、長期の収益を予測して、納得してから購入するようにしましょう。

記事監修 花井 政樹

株式会社ハナイアーバンプランニング 代表取締役、株式会社花井建設工業 代表取締役
生まれ育った鳩ケ谷で地域のお役に立ちたい思いで平成14年にハナイアーバンプランニングを創業以来、埼玉県鳩ケ谷エリアを中心に埼玉県川口市、さいたま市、越谷市、草加市、戸田市、蕨市、東京都足立区、北区、板橋区のを中心に不動産売却・販売・賃貸管理のお手伝いから建設業、そして任意売却や市街化調整区域・区画整理地に関わるご相談など、解決が難しいご相談にもおこたえし、ご縁の一つひとつを大切にしながら日々奮闘しています。


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